これまで「アニメの感想」はだいたい断片的についったーに書いていた程度なのですが、どうしても次のクールのアニメが始まってしまうと忘却の彼方になってしまうのが常々です。
例外的に「何度も見た」ものや「特段自分の中で衝撃的だった」ものはそうではないのですが、毎クールそのようなことが起きるのかと言われると首肯しづらいのが事実です。そういう訳で、「このクールに自分はどのアニメを見たのだろうか」という記憶の手がかりを残すという意味でも、書いてみようと思った次第です。キービジュアルの画像については、animate times(https://www.animatetimes.com/tag/details.php?id=6212)よりお借りしています。
前置きが長くなりました。
さて、わたしのアニメ評価の基準ですが、全体的なストーリー、キャラクター、読後感(終わり方)と曲(OP、ED)を重視して採点しています。作画は……、最近だとどれも安定しているので評価の決め手には成り得ないと思っているのですよね。好みでないものは1話orサイトの1枚絵の段階で省いていることが多いですし。
ちなみに今期完走したアニメは6本+継続1本(途中で切ったアニメが3本)、自分の中では標準的な数に収まりました。ほぼほぼ見ている方々はすごいですね……。選り好みをしてしまう自分には到底真似ができないです。
・かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜
2話ぐらいまで「この前フリ長いなぁ……、削れないかな」と思っていたのが3話では早送りされ、おおお!ってなりました。あんまり諄いのは心象に良くないですからね。
ストーリーは頭脳戦とすれ違い、そして予期せぬアクシデントでかき乱されるところまで王道だなぁ……という気持ちが半分、「さっさとくっつけよ!!!!」とやきもきする気持ちが半分でした。
さて、かぐや様については今期のアニメの中でも評価が高いのですが、その要因となっているのは曲と読後感が良かったに尽きます。まず曲ですが、OPと3話の特殊EDが衝撃的でした。勿論、通常EDも良かったのですが、この辺りから力の入れようを感じることができました。
読後感については、やはり12話が印象的でしょう。かぐやのバックグラウンドに触れつつも白銀との距離の縮まり、そしてその後を示唆する終わり方は見ていて心地が良かったです。
ストーリー ★★★★☆
キャラクター ★★★★☆
読後感 ★★★★★
曲 ★★★★★
・賭ケグルイ××
1期を見て評価が高かったので、今期も見なきゃという気持ちが強かったです。
賭けグルイといえば主人公:夢子を含めた狂気じみたところでしょうか。この点については1期に負けず劣らずきちんと描かれていて、1期と2期の「間」を埋めるに十分でした。そして夢子も大概だけれど、会長はもっと無茶苦茶だなぁ……。
印象深かったのは「公共財ゲーム」でしょうか。このゲームは経済学のエッセンスを踏まえつつも理性と欲望とのジレンマを取り入れた、奥深いゲームでした。公共財、考えれば考えるほどに「フリーライダー」という存在が厄介なのですよねぇ。
ただ、物足りなかった部分もあります。まずは、OP。1期が特に印象深かっただけに、それに比べると狂気が不足しているように思えました。歌っているJUNNAさんは「魔法使いの嫁」の「here」だったりマクロスΔでの力強さが好きなのですけどね。
次に、読後感。原作で総選挙がまだ描かれていることもあり、ストーリーとしてはやや物足りない印象が残りました。進行から考えるといい落としどころなのですけどね。
最後に、ストーリーについても。1期はどうしても夢子が負けるというメリハリがあったのですが、2期の総選挙だと「勝つべきものが勝ち残る」という予定調和がどうしてもあり、見方としても「どっちが勝つのだろうか?」ではなく、「ここからどうやって逆転するのだろうか?」という勝つという前提の下での視聴になってしまう部分がありました。どれだけピンチになっても「どうせ勝つのでしょう」となってしまい、そこからの裏切りが1期に比べるとどうしても物足りない要素に思えました。強いて言うならば会長の予期せぬ行動こそ裏切りなのですけどね。
ストーリー ★★★★
キャラクター ★★★★☆
読後感 ★★★☆
曲 ★★★☆
・五等分の花嫁
事前のCMを見て視聴するのが確定したアニメでした。これまでの前例だと「響け!ユーフォニアム」や「宇宙よりも遠い場所」が該当します。
ついったーのTLでも日々「自分は〇派」という意見が見受けられました。好みが垣間見れていいと思います。ちなみにわたしは五月派ですね。不器用なところがまた可愛らしく見えます。
五等分の花嫁はほかのアニメと違って「風太郎と誰かがケッコンする」というゴールが予め決まっていて、そこに向かって逆算的にストーリーが描かれていくところが印象的でした。こういう話だから!と提示されて見るので変にぶれたり悪い意味の裏切りが起きないのもいいですね。読後感についても、落としどころはここだろうなぁというラインをきっちり守りつつも、1話の冒頭のシーンをもう一度丁寧に描くことで「果たしてあの花嫁は誰なのか?」というワクワク感のリフレインと、続きが気になる感じが大変良かったです。
そして今期のアニメの中ではとりわけEDの評価が高く、繰り返して聴いているほど自分の好みに合致していました。
ストーリー ★★★★☆
キャラクター ★★★★★
読後感 ★★★★☆
曲 ★★★★★
・ドメスティックな彼女
賭けグルイとは別のベクトルで狂気だったと思った作品でした。1話からして衝撃的です。
嫌いではなかったのですけど、毎回どうしても「ああああ、見てられない!!!」って一時停止してしまい、視聴が捗らなかったのも事実でした。そういったもどかしさもこの作品の特徴だと言えます。良くも悪くも……。
原作が22巻まで出ているということにも驚きなのですが、その分気になったのは「アニメとしてどう落としどころをつけるか」でした。1クール12話というのは長いようで短く、当然描ける量も限られています。これまでもやきもきとさせてきた作品なだけに、当然順風満帆に終わる……という訳にはいかず、最後の最後まで揺れ動いていました。それでいて、きちんと妥協点を見つけて、かつもどかしさを引っ張り続けることなく終わった点は評価が高いです。ただその分、2期への持って行き方が難しそうに感じたので、原作ではどうなっているのか、というのは興味を持ちました。
それにしてもOPもEDも挿入歌もいいですね。ストーリーのイメージをなぞりつつ、メッセージ性のある曲ばかりで心を揺さぶるものがありました。美波さんの「カワキヲアメク」は特にお気に入りです。安心と安定のフライングドッグですね。
ストーリー ★★★☆
キャラクター ★★★★☆
読後感 ★★★★☆
曲 ★★★★★
・約束のネバーランド
ジャンプでちらっと見たときからずっと気になっていた作品でした。CMでアニメ化が決まった時に真っ先に見ることを決めました。
この作品は背景が背景だけに絶望感からスタートするのは違いないのですが、毎回その絶望感を上回る事実が開示されていくのが見ている側としてワクワクさせられました。期待を裏切らない作品だったといえます。OPとEDもいいですし、スキのない作品ですねー。ただ、キャラクターが多くて誰が誰だか……ってなったのですが。とある声優さんが「このキャラクターやりました!!」って呟いていたのですけど、「だから誰だ……」となりました。
唯一裏切られたのは、最終話のAパートが終わってからのCM中に「2期放送決定!」と告知されたことです。いやいやいやいや、そのタイミングは違うだろ!!!!と思ったのですが、あってないようなネタバレを喰らった気分でした。いや分かっていたけれど。ただ、Bパートについてはネタバレが吹っ飛ぶぐらいに衝撃的でした。(このネタバレについては書かないですけれど)ということで読後感はネタバレもあってやや減点です。
ストーリー ★★★★★
キャラクター ★★★☆
読後感 ★★★★
曲 ★★★★★
・私に天使が舞い降りた!
1話を見た感想が、前のクールにあった『うちのメイドがうざすぎる!』だなぁでどうしたものかと思ったのですが、こちらはギャグテイストをやや抑えめにみゃーねぇと5人の小学生の交流が主として描かれていたので、終始安定して見れました。
ただし松本はダメ。完全にキャラが被ってますし。それと小依も。見ていて危なっかしいし、声優補正でなんとか見切れた感じですけど、正直なところ邪魔に思えました。
ところで巷ではみゃーねぇが必要・不必要という話が上がってたりしたのですが、わたしは必要派ですね。みゃーねぇ居ないとおそらくそれ、三ツ星カラーズじゃん……。(三ツ星カラーズは途中で切りました。子供苦手……)
キャラ的にはやや暴走する部分もあったのですが、なんだかんだで要になっていたと思います。あとひなたというキャラが引き立たないというのもありますし。
しかしなぜか終始男性が出てきませんでしたね、小学校のシーンも家のシーンも……。この世界は男性が絶滅した世界戦なのですかね。週末の〇ーレムよりもある意味ひどい世界ですねぇ。
ストーリー ★★★★
キャラクター ★★★☆
読後感 ★★★★
曲 ★★☆
・総括
以上、6作品。
かぐや様と五等分の花嫁がとりわけ評価が高く、次いでネバーランド、ドメスティックな彼女という最終的な位置づけです。(≒原作が気になる作品、という訳でもあります)賭けグルイについては期待が高かった分、評価が厳しめになってしまった部分があります。決して劣っていた訳ではないのですけどね。わた天はアベレージを叩いて安定した枠だったのですが、自分の好みと合致しない部分もあって評価が伸びませんでした。
感想を述べる、ってことが昔からどうにも苦手なのですけど、うまい方法ってないのですかね。
ただこうして記事として書いてみての発見もあって、自分で「この要素で採点する」と決めて書いてみると、自分がどのアニメを好きだったのかが相対的に比べられました。どうしても見てる中ですと「これとこれとこれとこれは来週が待ち遠しいな!」って感じで漠然としてしまっていましたからね。
来期はラインナップを見ている感じですと今期のような期待は持てないのですが、素晴らしい作品に巡り合えることを期待しています。